【横浜共立学園】神奈川女子御三家の伝統校の特徴・入試情報・進学実績を徹底解説

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横浜共立学園中学校|神奈川女子御三家の伝統校の特徴・入試情報・進学実績を徹底解説(2025)

横浜共立学園は歴史と伝統が育むキリスト教精神に基づく女子教育で未来を拓く力を育てる

横浜共立学園中学校は、1871年(明治4年)に3人のアメリカ人女性宣教師によって創立された、日本で最も歴史ある女子校の一つです。フェリス女学院、横浜雙葉とともに「神奈川女子御三家」と称される名門校で、横浜市中区山手町の閑静な住宅街に位置し、周囲は横浜市の山手地区景観風致保全地区に指定されています。完全中高一貫教育を行い、高校からの募集は行っていません。キリスト教の精神に基づいた人格教育と確かな学力の育成により、多くの卒業生が難関大学へ進学しています。


横浜共立学園の概要

学校の特徴

横浜共立学園は、プロテスタント・キリスト教による女子教育機関です。毎朝の礼拝と週1時間の聖書の授業があり、中高6年一貫教育を実施しています。自由と自立のバランスを大切にしながら、生徒は地道に努力し、日々の学習に取り組んでいます。

英語名は「Doremus School(ドリーマス・スクール)」といい、米国婦人一致外国伝道協会初代会長の名に由来します。創立150年以上の歴史を持つ伝統校として、確固たる教育理念のもと、次世代を担う女性の育成に取り組んでいます。

教育理念

学園の教育の根底にあるものは「ひとりの人間を無条件に尊重し愛する」というキリスト教精神です。

『心を尽くし、精神を尽くし、力を尽くし、思いを尽くして、あなたの神である主を愛しなさい、また、隣人を自分のように愛しなさい』(ルカによる福音書一〇章二七節)という聖書の言葉を基本としています。

一人ひとりが神に愛されていることを知り、自分を愛するように隣人を愛し、敬うことのできる心を育て、生徒が一人の人間として自立するために必要な知識・技術を磨き、世界の平和のために考えて行動できる女性を育てます。

この教育理念は創立以来一貫して受け継がれており、知識の習得だけでなく、豊かな人間性と他者への思いやりを持った女性を育成することを目指しています。

所在地・アクセス

所在地
〒231-8662 神奈川県横浜市中区山手町212

アクセス

  • JR根岸線「石川町」駅南口から徒歩10分
  • 神奈川中央バス〔11系統〕「地蔵坂上」から徒歩1分

横浜の中心部からアクセスしやすく、通学にも便利な立地です。山手地区の落ち着いた環境の中で、充実した学園生活を送ることができます。


横浜共立学園の特徴

敷地・立地

横浜山手の一角に所在し、周囲は横浜市の山手地区景観風致保全地区に指定されています。1931年に建築された本校舎(W.M.ヴォーリズ設計)は、横浜市指定文化財となっています。歴史的な校舎とモダンな新校舎が調和し、学習環境として理想的な空間を提供しています。

周辺環境

横浜市山手の閑静な住宅街に位置し、学習に集中できる静かな環境が整っています。横浜の観光地である山手西洋館も近く、国際色豊かな文化的雰囲気に恵まれた立地となっています。都会の利便性と落ち着いた学習環境を兼ね備えた、女子教育に最適な場所です。

教育方針

カリキュラム概要

カリキュラムは2学期制・1日7時間授業です。中2で中学課程を修了し、高1・高2を「適性発見期」として進路準備に充てています。6年間の中高一貫教育で、発達段階に応じたカリキュラムを編成し、高2・3は選択科目制を採用しています。

中学1年は英語6時間・数学4時間・国語5時間・理科4時間・社会4時間、中学2年は英語6時間・数学5時間・国語5時間・理科4時間・社会4時間、中学3年は英語5時間・数学5時間・国語6時間(書道含む)・理科4時間・社会4時間という時間配分で、基礎学力をしっかりと定着させます。

副教材活用と丁寧な指導で学力定着を図り、iPad貸与とモバイルPC導入、プログラミング・データサイエンス教育で言語力・論理的思考力・表現力を育成しています。

学習サポート

質問は随時、早朝・放課後などに受け付けており、夏季補習授業も実施しています。毎年1~2月には学力テストが実施され、科目は英語・数学・国語で、主に標準レベルの問題が出題され、中学1年生から3年生までの学習内容の定着度を測ります。

進級や進学に特別な成績基準は設けられていませんが、英語力向上のため、高校2年生までに英検2級や準1級の取得を推奨しています。

丁寧な個別指導体制により、生徒一人ひとりの理解度に応じたサポートが行われています。

大学受験への取り組み

高1・高2を「適性発見期」として進路準備に充て、高2・3は選択科目制を採用することで、生徒の進路希望に合わせた学習が可能です。

難関大学対策講座として、東京大学や京都大学、医学部などを志望する生徒を対象に、放課後や長期休暇中に特別講座を開講しています。英語力強化のための特別英語プログラムも充実しており、ネイティブ教員による会話レッスンや、TOEFL・IELTS対策講座など、大学入試だけでなく将来の国際社会での活躍を見据えた英語教育を実施しています。

理系進学者のためには、理系実験講座や医学部志望者のための医療体験プログラムなども実施されており、進路に応じた多様なサポート体制が整っています。

部活動

文化系は15団体、運動系は7団体、宗教指導部所属のグループが3団体あり、活発に活動しています。ロボ研・英語部・管弦楽部など特色ある部活も充実しており、兼部も可能です。

強みのある部活動

管弦楽部、英語部、ロボット研究部などが特に活発に活動しており、各種コンテストや発表会で成果を上げています。運動部も熱心に活動しており、学業との両立を図りながら、充実した学園生活を送ることができます。

運動会や部活・同好会で、中学生・高校生が一緒に活動し、6年間の学園生活の中で絆が生まれ、先輩の真剣な姿や優しさに触れることができます。


横浜共立学園生徒の特長

校則

プロテスタント教育ですが比較的校則が多く、鞄やコートなどは学校から指定されています。服装規定や不定期の服装検査も存在し、緊急時の連絡用に携帯電話などの持ち込みは許されていますが、通常時は使用は禁止されています。

4月末~9月末の下校時刻は17時50分、10月末~1月末は16時50分で、朝礼・礼拝・終礼・掃除が日課となっています。時間厳守などのルールを守る姿勢が大切にされており、規律ある生活習慣を身につけることができます。

制服

横浜共立学園の制服は伝統的なセーラー服で、2024年からスラックスが導入されました。冬服は紺色の身頃に赤ワインのような色の襟とカフスが特徴で、日本では他に北陸学院高くらいでしか採用がない希少デザインです。

冬服は赤色の襟が特徴的で、制服に憧れて受験する生徒もおり、中学高校とも制服のデザインが同じなので、買い替える必要がありません。

胸にはダイヤモンド型の校章バッチを付け、赤が高校、緑が中学を示します。黒いタイは襟元で固結びします。2012年から導入された盛夏服は、ブラウスとチェックスカートのデザインで、ブラウスには校章刺繍が入ります。

2024年度から正鞄は肩掛け鞄とリュックサックの2種類となり、希望者が購入するものとして、大中小3種類の副鞁があります。

進学実績

横浜共立学園は神奈川女子御三家として、安定した大学進学実績を誇っています。

2025年度(最新)進学実績

国公立大学
2025年の国公立大学合格者は合計27名で、東京大学1名、京都大学1名、一橋大学1名、東京科学大学1名、お茶の水女子大学3名、横浜市立大学4名など、難関国公立大学に多数合格しています。

私立大学
2025年の主な私立大学合格実績は、早稲田大学32名、慶應義塾大学26名、上智大学22名、明治大学73名、青山学院大学22名、立教大学36名、中央大学32名、法政大学32名など、難関私立大学への合格者を多数輩出しています。

卒業生の約9割が4年制の大学に進学しています。2025年の卒業生170名のうち155名が大学に進学し、進学率は91%となっています。

指定校推薦

2024年入試では、早稲田大学(文・文化構想・法・教育・理工系)、慶應義塾大学(法・商・経済・理工)、上智大学、明治大学、立教大学、中央大学などの難関私立大学に加え、横浜市立大学からも指定校推薦の依頼がありました。


横浜共立学園の入試

入試の特徴

横浜共立学園中学校の入試問題は難関校にふさわしく全科目、全分野の準備が必要です。入試問題は一部難しいものも含まれますが、標準的な問題が中心で中学受験の学習範囲をしっかり理解し、速く正確に解答する力が必要です。

A方式(4科目型)

受験科目は算数45分(100点)、国語45分(100点)、理科40分(100点)、社会40分(100点)の4教科400点満点です。

2024年度入試結果では、合格者最低点232点(58.0%)、受験者平均点253.6点(63.4%)で、受験者平均得点率は算数63.0点、国語69.6点、理科61.8点、社会59.2点でした。

B方式(2科目型)

2024年度入試結果では、合格者最低点130点(65.0%)、受験者平均点128.1点(64.0%)で、受験者平均得点率は算数55.9点、国語72.2点となっています。

女子校の特徴として、国語の得点率が高い傾向にあり、目標点は高めに設定しておくのが良いでしょう。他科目は概ね7割程度を目標とすることが推奨されます。

重要なお知らせ
2026年(令和8年)入試より、A日程が2/1から2/2へ変更されます。最新情報は必ず学校公式ホームページでご確認ください。

募集要項

募集人員
A方式・B方式合わせて約180名

出願方法
全てネット(ミライコンパス)で手続きが可能です。

その他
A・B両方式に出願し、A方式で合格し入学手続した場合、B方式の受験料を返金します。カバンなど指定品代は約130,000円です。

詳細な募集要項は、必ず学校公式ホームページでご確認ください。


おすすめポイント

1. 創立150年以上の伝統と実績

1871年創立の日本で最も古い女子校の一つとして、長年培われた教育ノウハウと伝統が受け継がれています。神奈川県女子私立御三家の一つに数えられ、確固たる地位を築いています。

2. キリスト教精神に基づく人格教育

毎朝の礼拝と週1時間の聖書の授業を通じて、「ひとりの人間を無条件に尊重し愛する」というキリスト教精神が育まれます。知識だけでなく、豊かな人間性を持った女性を育成します。

3. 充実した進学実績

2025年度は東京大学、京都大学、一橋大学をはじめとする難関国公立大学に27名合格、早慶上智に80名、MARCHに195名が合格するなど、安定した進学実績を誇ります。

4. きめ細やかな学習サポート

質問は随時、早朝・放課後などに受け付け、夏季補習授業も実施しています。難関大学対策講座や特別英語プログラムなど、進路に応じた多様なサポート体制が整っています。

5. 歴史的な校舎と最新設備の融合

1931年に建築された横浜市指定文化財の本校舎と、iPad貸与やモバイルPC導入などの最新ICT環境が共存し、伝統と革新が調和した学習環境が整っています。

6. 山手の落ち着いた環境

横浜市の山手地区景観風致保全地区に指定された閑静な住宅街に位置し、学習に集中できる理想的な環境です。JR石川町駅から徒歩10分とアクセスも良好です。


まとめ

横浜共立学園中学校は、1871年創立の歴史と伝統を持つ神奈川女子御三家の一校です。キリスト教精神に基づく「ひとりの人間を無条件に尊重し愛する」という教育理念のもと、知識の習得だけでなく、豊かな人間性と他者への思いやりを持った女性の育成を目指しています。

完全中高一貫教育により、6年間をかけて基礎学力から応用力までしっかりと身につけることができます。毎朝の礼拝や週1時間の聖書の授業を通じて、精神的な成長も促されます。

進学実績も安定しており、2025年度は東京大学、京都大学をはじめとする難関国公立大学に27名、早慶上智に80名、MARCHに195名が合格するなど、多くの卒業生が希望する進路を実現しています。充実した学習サポート体制と、難関大学対策講座や特別英語プログラムなど、生徒一人ひとりの目標達成を支援する体制が整っています。

横浜山手の閑静な環境に位置し、横浜市指定文化財の歴史的な校舎と最新のICT設備が融合した、理想的な学習環境も魅力です。伝統的な赤襟セーラー服も人気があり、制服に憧れて受験する生徒も多くいます。

中学受験を目指すお子様にとって、横浜共立学園中学校は、確かな学力と豊かな人間性を育み、将来の可能性を大きく広げることができる学校です。キリスト教精神に基づく温かい校風の中で、充実した6年間を過ごすことができるでしょう。

学校説明会や文化祭などのイベントに参加して、ぜひ実際の雰囲気を体験してみてください。横浜共立学園の教育理念や校風が、お子様の成長に合っているかをご確認いただくことをおすすめします。

本記事では、独自に調査した内容を掲載しています。
中学受験に挑戦される皆さまを応援する気持ちを込めて、参考にしていただき、少しでもお役に立てれば嬉しいです。ただし、最新情報や正確な内容については、本記事と異なる場合があります。入試情報や学校行事の詳細は、必ず各学校の公式ホームページでご確認ください。

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