【フェリス女学院】「For Others」の精神と自由な校風で育む神奈川女子御三家の名門女子校の特徴・入試情報・進学実績を徹底解説

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フェリス女学院中学校・高等学校|「For Others」の精神と自由な校風で育む神奈川女子御三家の名門女子校の特徴・入試情報・進学実績を徹底解説

150年以上の伝統を持つ日本最古の女子校で、「For Others(他者のために)」の精神のもと、自由と自律を重んじる教育により最難関大学への確かな進学実績を実現

フェリス女学院中学校・高等学校は、1870年にアメリカ人女性宣教師メアリー・E・キダーによって創立された、キリスト教に基づく日本最古の女子校の一つです。横浜市中区山手町の緑豊かな高台に位置し、神奈川県女子私立御三家の一つに数えられています。

毎朝礼拝を行い、聖書の授業は6年間必修となっているキリスト教信仰を土台としながら、「責任のともなう自由」という自由な校風を持つことが最大の特徴です。高校からの生徒募集を行わない完全中高一貫校で、生徒数は約600名です。2025年度は卒業生169名のうち、東京大学8名、京都大学6名、早慶上理186名(現役合格率91.12%)など、非常に高い現役合格率を誇る優れた進学実績を実現しています。

自由な環境の中で生徒の自主性を最大限に尊重し、真に自立した女性を育てる教育を行っています。


フェリス女学院の概要

学校の特徴

フェリス女学院中学校は、1870年に米国の改革派教会の婦人宣教師メアリー・エディー・キダー女史によって創立された日本最初の女子学校です。1947年に学制改革により中学校を、翌年に高等学校を設置し、1950年にフェリス女学院と改称しました。

開国間もない明治初期に創立された150年以上の歴史を持つ伝統校で、女子学院と並びキリスト教に基づく日本最古の女子校の一つとして知られています。神奈川県女子私立御三家(フェリス女学院、横浜共立学園、横浜雙葉)の一つに数えられ、県内屈指の進学校としての地位を確立しています。

中・高校舎1号館は横浜市の第3回「横浜・人・まち・デザイン賞」(2004年)まちなみ景観部門に選定されています。歴史的景観地区の一角を占める美しいキャンパスは、横浜山手の異国情緒あふれる文教地区に位置し、生徒たちの感性を育む環境となっています。

高校からの生徒募集を行わない完全中高一貫校で、6年間を通して一貫した教育を実践しています。

教育理念

フェリス女学院の教育理念は、聖書の教えに基づく「For Others(他者のために)」です。

For Others(他者のために)
新約聖書フィリピの信徒への手紙第二章四節「めいめい自分のことだけでなく、他人のことにも注意を払いなさい。」から採られた「他者のために (For Others)」を学校のモットーとしています。自己中心ではなく、他者のために尽くすことができる女性の育成を目指しています。

三つの教育方針

  1. キリスト教信仰 – 毎朝25分間の礼拝があり、全学年で週1回の聖書の授業が6年間必修となっています。キリスト教の価値観に基づいた人格形成を重視しています。

  2. 学問の尊重 – 幅広い教養と深い学びを通して、知的好奇心を育て、生涯にわたって学び続ける姿勢を養います。

  3. まことの自由の追求 – 「責任のともなう自由」の校風のもと、生徒の自主性を最大限に尊重します。自ら考え、判断し、行動できる真に自立した女性を育てます。

自由と自律
フェリス女学院は自由な校風で知られていますが、それは単なる放任ではありません。自由には責任が伴うという考えのもと、生徒一人ひとりが自分で考え、自律的に行動することを求められます。この環境の中で、真に自立した女性へと成長していきます。

所在地・アクセス

所在地
〒231-8660 神奈川県横浜市中区山手町178

アクセス

  • JR根岸線・京浜東北線「石川町駅」元町口(南口)より徒歩7分
  • みなとみらい線「元町・中華街駅」5番出口(元町口)より徒歩10分
  • 神奈川中央交通バス(11系統)「山手町」バス停より徒歩約1分

横浜市中区山手町の緑豊かな高台に位置しています。横浜の中心部からアクセスしやすく、横浜駅から約7分、大船駅から約24分と主要駅からの交通の便も良好です。横浜山手の異国情緒あふれる歴史的な文教地区に位置し、落ち着いた環境で学ぶことができます。


フェリス女学院の特徴

敷地・立地

フェリス女学院は、横浜市中区山手町の高台に位置する歴史的な校舎を持つ学校です。1875年に現在地に校舎が落成して以来、150年近くにわたってこの地で教育を行ってきました。

校舎の1号館は横浜市の「横浜・人・まち・デザイン賞」を受賞した美しい建物で、横浜山手の歴史的景観地区の一角を占めています。異国情緒あふれる山手の街並みの中にあり、伝統と格式を感じさせる環境です。

3つの校舎のほかに、体育館や広々としたグラウンドもあり、開放的で緑豊かなキャンパスが特徴的です。

周辺環境

横浜市中区山手町は、開港以来の歴史を持つ横浜を代表する文教地区です。外国人居留地として発展した地域で、現在も西洋館や教会が点在する異国情緒あふれる街並みが保たれています。

静かで落ち着いた環境でありながら、横浜の中心部へのアクセスも良好で、通学の利便性と学習に集中できる環境を両立しています。周辺には山手資料館や横浜外国人墓地など、歴史を感じられる施設も多く、文化的な環境に恵まれています。

石川町駅から学校までは坂道を登る必要がありますが、この「心臓破りの坂」と呼ばれる通学路も、フェリス生にとっては青春の思い出の一部となっています。

教育方針

カリキュラム概要

学習指導要領に準拠しつつ、独自の教育方針ならびに中高一貫教育の観点から、特色ある教育課程を編成しています。

教養主義に基づくカリキュラム
幅広い学習ができるように「教養主義」の考え方に基づくカリキュラムが編成されています。文系・理系の枠にとらわれない幅広い教養を身につけ、バランスの取れた知性を育てます。

聖書の授業
全学年で週1回、聖書の授業が6年間必修となっています。キリスト教の価値観や倫理観を学び、人としての在り方を深く考える時間となっています。

英語教育
創立以来の伝統として英語教育に力を入れており、「フェリス和英女学校」という旧校名にも表れています。国際的な視野を持つ女性の育成を目指しています。

自主学習の重視
宿題は比較的少なく、生徒が自分で考えて学習計画を立て、自主的に学ぶことが求められます。この環境が、自律的な学習習慣を育てることにつながっています。

学習サポート

生徒の自主性を尊重
フェリス女学院の学習指導の特徴は、生徒の自主性を最大限に尊重することです。管理的な指導ではなく、生徒自身が目標を設定し、自分で学習計画を立てて実行することを重視しています。

教師との距離の近さ
自由な校風ではありますが、教師と生徒の距離は近く、必要な時には丁寧なサポートを受けることができます。生徒の個性や考えを尊重し、対話を大切にする教育が行われています。

少人数教育
授業の多くは少人数で行われ、双方向型の対話的な学習が実践されています。発言しやすい環境の中で、自分の考えを表現する力を養います。

大学受験への取り組み

フェリス女学院では進路指導を「For Others」の精神をもとに、生徒が主体的に自分の生き方を探りながら卒業後に進む方向を選びとる手助けをすることとして位置付けています。

自主的な進路選択
学校側から特定の大学や学部を強く推奨することはなく、生徒一人ひとりが自分の興味や適性、将来の目標を考えて進路を決定することを尊重しています。6年間を通して、キリスト教、教科や行事による学び、教師や友人とのかかわりなどから、自分らしい進路を見出すことを支えます。

塾・予備校の活用
学校の授業は基礎的な内容を中心としており、難関大学を目指す生徒の多くは高学年から塾や予備校を利用して受験対策を行っています。学校はこれを妨げることなく、生徒の自主的な判断を尊重しています。

高い現役合格率
自由な環境でありながら、生徒の自主性と向学心により、非常に高い現役合格率を実現しています。2025年度は早慶上理の現役合格率が91.12%と極めて高い数値を記録しています。

進路行事
修養会や研修旅行などの学校行事は、単に教科の学びを深めるだけでなく、学ぶ意味や目的を考える機会にもなっています。ホームルームの時間を利用した進路学習も実施されています。

部活動

フェリス女学院では、部活動が盛んで、文化系・体育系ともに活発に活動しています。

文化系クラブ
音楽部、美術部、演劇部、文芸部、英語部、科学部、茶道部、華道部など18の文化系クラブがあります。特に音楽系の部活が充実しており、聖歌隊やハンドベル部などキリスト教学校ならではの活動も行われています。

体育系クラブ
バレーボール部、バスケットボール部、ソフトテニス部、バドミントン部、陸上競技部、水泳部、ダンス部など7の体育系クラブがあります。

キリスト教関連団体
Y.W.C.A.(キリスト教青年会)、聖歌隊、ハンドベル部など、3つのキリスト教関連の団体があります。学校内外での奉仕活動を行い、「For Others」の精神を実践しています。

部活動の特徴

  • 基本的に中学生と高校生は合同で活動し、中高一貫の考え方が部活動にも生かされています
  • 毎日1時間という限られた時間の中で集中して活動し、創意と工夫に満ちた充実した時間を過ごします
  • 部活動への参加は生徒の自由で、クラスに数人はどの部活にも入っていない生徒もいます
  • 文化系の部活動も非常に活発で、多くの生徒が自分に合った活動を見つけています

強みのある部活動

音楽系の部活動
音楽系の部活動が特に活発で、コンクールなどでも活躍しています。聖歌隊は礼拝での奉仕を行うなど、キリスト教学校ならではの活動を展開しています。

運動部の伝統
特に厳しい指導で知られる部もあり、運動部では上下関係を通して礼儀や責任感を学ぶ機会となっています。合宿などを通して、仲間と協力することの大切さや、困難に立ち向かう力を身につけます。

自主性を重んじる活動
部活動指導員による専門的な技術指導を受けながらも、生徒の自主性を大切にした活動が行われています。生徒自身が主体的に企画・運営する文化祭での発表なども盛んです。


フェリス女学院生の特長

校則

フェリス女学院は、「責任のともなう自由」という校風のもと、非常に自由な環境で知られています。

自由な校風
校則が存在せず、心得があるだけです。常識の範囲内でしたら髪型やカバン等も自由ですという声があるように、細かい校則はほとんどありません。生徒の自主性と良識に任せる部分が多く、自分で考えて行動することが求められます。

制服以外の自由
制服は指定されていますが、制服の上に着るカーディガンやコート、靴、かばんなどは基本的に自由です。髪型や髪飾りなども常識の範囲内で自由に選ぶことができます。

自律を求められる環境
この自由な環境は、生徒の自律性を育てることを目的としています。管理されるのではなく、自分で考え、判断し、責任を持って行動する力を養います。自由には責任が伴うという精神のもと、真に自立した女性へと成長していきます。

携帯電話・スマートフォン
持ち込みは許可されていますが、授業中の使用は禁止されています。常識の範囲内での使用が求められます。

制服

セーラー服がフェリス女学院の標準服として着用が推奨されたのは、1921(大正10)年のことです。関東大震災後に制服として正式決定され全員が着用するようになりました。約100年の歴史を持つ伝統的なセーラー服です。

冬服
冬服は紺のセーラーカラーにひだスカート、襟のライン、ネクタイはえんじ色です。紺サージ(綾織)のセーラー型上衣と、襞スカート。襟には臙脂の線が三本、ネクタイは臙脂の琥珀織です。

夏服
夏服は白地の上着にブルーグレーのギンガム地のセーラーカラー、襟のラインは白、黒のネクタイです。白地に水色ギンガムのセーラー襟が清涼感を感じさせます。

準制服
夏の暑い時期には準制服の着用も認められています。チェック柄のスカートなど、生徒のアンケート結果を採り入れて作られた準制服があります。

制服の特徴
スカート丈やネクタイの結び方などは時代によって多少変化はしているものの、基本的なデザインは約100年変わることなく大切に着続けられています。見えないところでは進化しており、家庭で洗うことができるようになったほか、いざという時にAEDを当てやすくするための工夫が施されています。

伝統的なセーラー服は、フェリス女学院のシンボルとして多くの人に親しまれ、生徒たちも誇りを持って着用しています。

進学実績

フェリス女学院中学校・高等学校は、自由な校風でありながら、生徒の自主性と向学心により、非常に優れた進学実績を誇っています。

2025年度(最新)進学実績

卒業生数
169名

国公立大学
東京大学8名、京都大学6名、一橋大学3名、東京科学大学(旧・東京工業大学)10名など、最難関国公立大学に多数合格しています。

私立大学
早慶上理合計186名(現役154名)で現役合格率91.12%、早稲田大学65名(現役合格率34.91%)と、非常に高い現役合格率を記録しています。

慶應義塾大学、上智大学、国際基督教大学など、難関私立大学にも多数合格しています。

2024年度進学実績

東京大学6名、京都大学4名をはじめ、旧帝大+一工18名、国立大28名、早慶上理ICU235名、GMARCH222名と、幅広い難関大学に進学しています。

進学実績の特徴

高い現役合格率
自由な環境の中で生徒が自主的に学習に取り組むことで、浪人することなく現役で難関大学に合格する生徒が非常に多いのが特徴です。早慶上理の現役合格率が90%を超えるという数値は、トップレベルの進学校でも稀な実績です。

幅広い進路選択
文系・理系、国公立・私立を問わず、生徒一人ひとりが自分の興味や適性に応じた進路を選択しています。医学部や理系学部への進学者も多く、理系女性の育成にも実績があります。

フェリス女学院大学への内部進学
系列のフェリス女学院大学への推薦入学制度はありますが、利用者はごく少数です。ほとんどの生徒が外部の大学、特に難関大学への進学を目指します。

自主的な学習姿勢
学校からの強制的な受験指導は少ないものの、生徒自身が目標を持って自主的に学習に取り組むことで、優れた進学実績を実現しています。この自律的な学習姿勢こそが、フェリス女学院の教育の成果と言えます。


入試情報

入試の特徴

フェリス女学院中学校の入試は、神奈川県屈指の難関校として知られています。偏差値64(2024年度/森上教育研究所調べ)で、中学入試における最難関校の一つに位置づけられます。

2026年度からの重要な変更点
2026年度以降の中学校入学試験については「人物考査(筆記および面接)」は実施しないとしました。今後は、教科の筆記試験のみとなります。これは大きな変更点で、これまで実施されていた人物考査が廃止され、4科目の筆記試験のみで選考が行われます。

サンデーショック
2026年度入試はフェリスの入試日である2月1日が日曜日にあたります。同校ではこれまで宗教上の理由から2月1日が日曜日となった年には、入学試験を別日に変更して行っていましたが、2026年度については変更せず2月1日に実施することが発表されています。一部のキリスト教系学校が入試日を変更する中、フェリスは2月1日に実施するため、受験生の動きに影響が出る可能性があります。

入試科目の特徴
4科目とも、基礎から応用まで幅広く出題されます。特に記述問題が多く、正確に読み取り記述する力が求められます。思考力を問う問題も出題され、考える力、それを支える幅広い知識と学力が重要となります。

入試日程(2026年度)

募集人員
180名

試験日
2026年2月1日(日)

試験内容
筆記試験(4科目)※人物考査はなし。
国語・算数・社会・理科の4科目で、2026年度からは人物考査が廃止。

合格発表
2026年2月1日(日)23:00予定(インターネット上での発表)

募集要項

出願方法
Web出願(インターネット出願)となります。

試験科目・配点(2025年度参考)

  • 国語:50分・100点
  • 算数:50分・100点
  • 社会:30分・60点
  • 理科:30分・60点

受験者数・合格者数(2025年度)
募集人数180人に対し、415人が志願し、404人が受験。合格者200人で、実質倍率は2.02倍でした。

科目別平均点(2025年度)
国語71点、算数64点、社会34点、理科33点

学費
詳細な学費については、学校公式ホームページでご確認ください。フェリス女学院大学への内部進学制度はありますが、利用者は少数で、ほとんどの生徒が外部大学への進学を目指します。

奨学金制度
フェリス女学院中学校・高等学校には奨学金制度があります。詳細は学校にお問い合わせください。

入試問題の傾向

  • 国語:物語文、説明文、論説文などの長文読解が中心。記述問題も多く、正確に読み取り記述する力が求められます
  • 算数:計算、図形、速さなどの受験ならではの問題が基礎から応用まで幅広く出題されます。記述問題もあり、いくつか難問も含まれます
  • 社会・理科:基礎的な知識をしっかりと身につけた上で、思考力を問う問題にも対応できることが必要です

詳細な募集要項は、必ず学校公式ホームページでご確認ください。


おすすめポイント

1. 150年以上の伝統を持つ日本最古の女子校

1870年創立、キリスト教に基づく日本最古の女子校の一つとして、150年以上の伝統と格式を誇ります。神奈川県女子私立御三家の一つに数えられる名門校です。

2. 「For Others」のキリスト教精神

「他者のために」という聖書の教えを基盤とし、毎朝の礼拝、6年間必修の聖書の授業を通して、人としての在り方を深く学びます。自己中心ではなく、他者のために尽くすことができる女性を育てます。

3. 「責任のともなう自由」という独特の校風

細かい校則はほとんどなく、生徒の自主性と良識に任せる自由な環境です。しかしそれは放任ではなく、自由には責任が伴うという精神のもと、自律的に行動することを求められます。この環境が、真に自立した女性を育てます。

4. 最難関大学への極めて高い現役合格率

2025年度は早慶上理の現役合格率が91.12%と、極めて高い数値を記録しています。東京大学8名、京都大学6名など、最難関国公立大学にも多数合格。自由な環境でありながら、生徒の自主性により優れた進学実績を実現しています。

5. 横浜山手の異国情緒あふれる環境

横浜市中区山手町の歴史的景観地区に位置し、西洋館や教会が点在する異国情緒あふれる環境です。「横浜・人・まち・デザイン賞」を受賞した美しい校舎で学ぶことができます。

6. 伝統的なセーラー服

約100年の歴史を持つ紺のセーラー服は、フェリス女学院のシンボルとして多くの人に親しまれています。伝統を大切にしながら、機能性も向上させた制服です。

7. 完全中高一貫の教育体制

高校からの生徒募集を行わない完全中高一貫校で、6年間を通して一貫した教育を実践します。生徒数約600名という規模で、きめ細やかな教育が行われています。

8. 教養主義に基づく幅広い学び

文系・理系の枠にとらわれない「教養主義」のカリキュラムで、幅広い教養とバランスの取れた知性を育てます。創立以来の伝統として英語教育にも力を入れています。

9. 活発な部活動とキリスト教関連団体

文化系18、体育系7の部活動に加え、聖歌隊やハンドベル部などキリスト教学校ならではの活動も充実。Y.W.C.A.では奉仕活動を通して「For Others」の精神を実践します。

10. 石川町駅から徒歩7分の好立地

JR石川町駅から徒歩7分、みなとみらい線元町・中華街駅から徒歩10分と、通学の利便性に優れています。横浜の中心部からのアクセスも良好です。


まとめ

フェリス女学院中学校・高等学校は、1870年にアメリカ人女性宣教師メアリー・E・キダーによって創立された、キリスト教に基づく日本最古の女子校の一つです。150年以上の伝統を持ち、神奈川県女子私立御三家の一つに数えられる名門校として、県内屈指の進学校としての地位を確立しています。

「For Others(他者のために)」を教育理念とし、聖書の教え「めいめい自分のことだけでなく、他人のことにも注意を払いなさい」を実践しています。毎朝25分間の礼拝があり、全学年で週1回の聖書の授業が6年間必修となっています。キリスト教信仰、学問の尊重、まことの自由の追求という三つの教育方針のもと、自己中心ではなく他者のために尽くすことができる女性の育成を目指しています。

フェリス女学院の最大の特徴は、「責任のともなう自由」という独特の校風です。細かい校則はほとんどなく、心得があるだけで、生徒の自主性と良識に任せる自由な環境です。制服の上に着るカーディガンやコート、靴、かばんなども基本的に自由で、髪型や髪飾りも常識の範囲内で自由です。しかしこの自由は放任ではなく、自由には責任が伴うという考えのもと、生徒一人ひとりが自分で考え、判断し、責任を持って行動することを求められます。この環境の中で、真に自立した女性へと成長していきます。

進学実績は非常に優れており、2025年度は卒業生169名のうち、東京大学8名、京都大学6名、早慶上理186名(現役合格率91.12%)など、極めて高い現役合格率を記録しています。自由な環境でありながら、生徒の自主性と向学心により、ほとんどの生徒が浪人することなく現役で難関大学に合格しています。学校からの強制的な受験指導は少ないものの、生徒自身が目標を持って自主的に学習に取り組むことで、この優れた進学実績を実現しています。

横浜市中区山手町の歴史的景観地区に位置し、開港以来の歴史を持つ横浜を代表する文教地区の中にあります。西洋館や教会が点在する異国情緒あふれる街並みの中で、「横浜・人・まち・デザイン賞」を受賞した美しい校舎で学ぶことができます。JR石川町駅から徒歩7分、みなとみらい線元町・中華街駅から徒歩10分と、通学の利便性にも優れています。

高校からの生徒募集を行わない完全中高一貫校で、生徒数は約600名です。教養主義に基づくカリキュラムが編成されており、文系・理系の枠にとらわれない幅広い教養とバランスの取れた知性を育てます。創立以来の伝統として英語教育にも力を入れており、国際的な視野を持つ女性の育成を目指しています。

制服は約100年の歴史を持つ伝統的なセーラー服で、冬服は紺のセーラーカラーにえんじ色のライン、夏服は白地にブルーグレーのギンガム地のセーラーカラーです。基本的なデザインは約100年変わることなく大切に着続けられており、フェリス女学院のシンボルとして多くの人に親しまれています。

部活動は文化系18、体育系7のクラブがあり、中学生と高校生が合同で活動します。聖歌隊やハンドベル部などキリスト教学校ならではの活動も充実しており、Y.W.C.A.では学校内外での奉仕活動を通して「For Others」の精神を実践しています。音楽系の部活動が特に活発で、コンクールなどでも活躍しています。

2026年度入試からは、これまで実施されていた人物考査が廃止され、4科目の筆記試験のみで選考が行われます。また、2026年度入試は2月1日が日曜日にあたりますが、同校は日程を変更せず2月1日に実施することを決定しています。偏差値64(2024年度/森上教育研究所調べ)で、神奈川県屈指の難関校として知られています。

中学受験を目指すお子様にとって、フェリス女学院中学校・高等学校は、150年以上の伝統を持つキリスト教教育のもと、「For Others」の精神を身につけ、「責任のともなう自由」という独特の校風の中で真に自立した女性へと成長できる学校です。自由な環境で生徒の自主性を最大限に尊重しながら、最難関大学への極めて高い現役合格率を実現しており、未来への可能性を大きく広げることができます。横浜山手の異国情緒あふれる美しいキャンパスで、教養主義に基づく幅広い学びと充実した6年間を過ごすことができるでしょう。

学校説明会やオープンスクールなどのイベントに参加して、ぜひ実際の雰囲気を体験してみてください。毎朝の礼拝や生徒たちの自由で生き生きとした姿、そして歴史的な校舎と緑豊かなキャンパスが、お子様の成長に合っているかをご確認いただくことをおすすめします。


本記事では、独自に調査した内容を掲載しています。
中学受験に挑戦される皆さまを応援する気持ちを込めて、参考にしていただき、少しでもお役に立てれば嬉しいです。ただし、最新情報や正確な内容については、本記事と異なる場合があります。入試情報や学校行事の詳細は、必ず各学校の公式ホームページでご確認ください。

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