青山学院横浜英和中学高等学校|青山学院大学系属校として生まれ変わった伝統校の特徴・入試情報・進学実績を徹底解説
「心を清め 人に仕えよ」の精神のもと、144年の伝統と青山学院大学との連携で未来を拓く
青山学院横浜英和中学高等学校は、1880年(明治13年)にアメリカ人宣教師ハリエット・ブリテンによって横浜山手に創立された、144年の歴史を持つ伝統校です。前身は「ブリテン女学校」で、1886年に横浜英和女学校となり、1916年に現在の蒔田の丘へ移転しました。
そして2016年、創立から100年後に青山学院大学の系属校として生まれ変わり、2018年からは女子校から共学校となりました。「心を清め 人に仕えよ」を校訓とし、キリスト教に基づく人格教育を実践しています。完全中高一貫教育を実施し、高校からの生徒募集は行っていません。
2024年度は卒業生239名のうち約60%(122名)が青山学院大学への系属校推薦資格を取得し、106名が青山学院大学へ進学しています。その他、早慶上理ICUに23名、医学部医学科に5名が合格するなど、多様な進路を実現しています。横浜みなとみらいを見渡せる丘の上に位置し、豊かな自然に囲まれた環境で、伝統と革新が調和した教育を受けることができます。
青山学院横浜英和の概要
学校の特徴
青山学院横浜英和中学高等学校は、1880年にアメリカ・メソジスト派の宣教師ハリエット・G・ブリテンによって、横浜山手48番に「ブリテン女学校」として創立されました。創立時は男女共学で4人の生徒から始まりました。
1886年に横浜英和女学校となり、1916年には現在の蒔田の丘へ移転しました。その後、144年の長い歴史の中で、女子教育の伝統を培ってきました。
2016年、創立から100年後に青山学院大学の系属校として新たなスタートを切りました。これにより、青山学院大学への推薦入学の道が開かれ、教育内容も大きく充実しました。
2018年4月からは女子校から共学校へと変更され、新しい時代に対応した教育を展開しています。現在は男女共学の完全中高一貫校として、約900名の生徒が学んでいます。高校からの生徒募集は行っていません。
144年の歴史を持つ伝統校でありながら、常に進化を続けているのが青山学院横浜英和の特徴です。
教育理念
青山学院横浜英和の教育理念は、「心を清め 人に仕えよ」という校訓に表されています。
この校訓は、キリスト教の精神に基づいており、自己中心的ではなく、他者のために尽くすことの大切さを説いています。毎朝の礼拝から1日がスタートし、6年間毎日聖書に触れる中で、キリスト教の考え方や価値観を、自分の学校生活、あるいはもっと広い意味で将来に活かしてほしいと考えています。
キリスト教に基づく人格教育を目的として運営しており、知識の習得だけでなく、豊かな人間性を持った生徒を育成することを目指しています。
青山学院大学の系属校となってからは、青山学院の建学の精神である「地の塩、世の光」の精神も共有し、社会に貢献できる人材の育成を目指しています。
所在地・アクセス
所在地
〒232-8580 神奈川県横浜市南区蒔田町124
アクセス
- 横浜市営地下鉄ブルーライン「蒔田」駅から徒歩8分
- 京浜急行電鉄「井土ヶ谷」駅から徒歩18分
横浜の中心部からアクセスしやすく、蒔田の丘の上に位置しています。横浜みなとみらいを見渡せる、豊かな自然に囲まれた環境で学ぶことができます。
青山学院横浜英和の特徴
敷地・立地
青山学院横浜英和は、横浜市南区の蒔田の丘に位置しています。校舎からは横浜みなとみらい21を見渡すことができ、とても環境に恵まれた場所にあります。
豊かな自然に囲まれており、都会の喧騒から離れた静かな環境で、落ち着いて学習に取り組むことができます。一方で、横浜の中心部へのアクセスも良好で、文化的な活動にも恵まれています。
校舎は近代的な設備が整っており、ICT教育にも対応した学習環境が整備されています。給食室も完備されており、生徒も教職員も同じメニューの給食を食べることができます。
周辺環境
横浜市南区の閑静な住宅街に位置し、学習に集中できる静かな環境が整っています。横浜の歴史ある地域で、文化的にも豊かな環境です。
通学の利便性と豊かな自然環境を兼ね備えた、理想的な立地となっています。
教育方針
カリキュラム概要
青山学院横浜英和では、完全中高一貫教育のカリキュラムを編成しています。中学では基礎学力の定着を重視し、高校では大学進学を見据えた応用力を育成します。
キリスト教教育
毎朝の礼拝から1日がスタートします。中学1年から高校3年まで、週1時間の聖書の授業があり、キリスト教の考え方や価値観を学びます。
キャリア教育
社会的自立のためのキャリア教育に力を入れています。医師、獣医師、薬剤師など、具体的な職業を意識したキャリア選択をサポートします。世界との交流に目を向けた外国語系の学部など、本校の個々に対応したキャリア教育が実を結んでいます。
グローバル教育
オーストラリアやイギリスへの語学研修、海外姉妹校との交流など、グローバルな視野を育む教育プログラムが充実しています。
ICT教育
一人一台のタブレット端末を活用し、ICT教育を推進しています。オンライン授業にも対応できる環境が整っています。
青山学院大学との連携
青山学院大学の系属校として、大学との連携プログラムが充実しています。
大学の授業体験
高校生は青山学院大学の授業を体験することができ、大学での学びをイメージすることができます。
大学教員による講演
青山学院大学の教員が来校し、専門分野について講演を行います。生徒の学問的興味を広げる機会となっています。
キャンパス見学
青山学院大学のキャンパスを訪問し、大学の雰囲気を体感することができます。
学習サポート
補習・補講
1年生の時から補習が充実しており、補講や土曜セミナーなど多くのサポートプログラムがあります。補習はずっと実施されているため、学習の遅れを心配する必要がありません。
質問対応
放課後に教員に質問することができ、わからないところをそのままにしない指導が徹底されています。
大学受験への取り組み
青山学院横浜英和では、青山学院大学への系属校推薦と、他大学への受験の両方に対応した進路指導を行っています。
青山学院大学への系属校推薦
2024年度は卒業生239名のうち、中学受験組193名の77.2%(149名)が内部推薦の資格を獲得しています。全卒業生の約60%(122名)が系属校推薦資格を取得し、106名が青山学院大学へ進学しました。
系属校推薦資格を得るには、高校3年間の成績が重要で、特に英語が鍵を握ります。日々の定期テスト対策にしっかり取り組むことが求められます。
他大学への受験
約40%の生徒は青山学院大学以外の大学に進学しています。ただし、内部推薦資格を保持したまま外部の大学を受験することは認められていないため、外部受験を選択する場合は、内部推薦資格を放棄する必要があります。
2024年度は、早稲田大学4名、慶應義塾大学8名、上智大学1名、東京理科大学8名、国際基督教大学2名、医学部医学科5名など、難関大学への合格者も輩出しています。
部活動
青山学院横浜英和では、運動部・文化部合わせて多くの部活動があります。生徒の約8割が部活動に参加しています。
運動部
ソフトテニス部、バスケットボール部、バレーボール部、サッカー部、ダンス部、陸上競技部、卓球部など
文化部
吹奏楽部、合唱部、演劇部、美術部、書道部、ESS(英語部)、理科部、家庭科部、放送部、文芸部など
強みのある部活動
吹奏楽部
コンクールでの入賞実績もあり、定期演奏会も開催されています。文化部の中でも特に活発な活動を行っています。
合唱部
キリスト教系の学校らしく、合唱活動も盛んです。美しいハーモニーを奏でています。
その他
ソフトテニス部やバスケットボール部なども、大会で良い成績を残しています。
青山学院横浜英和生の特長
校則
青山学院横浜英和は、前身がキリスト教系の女子校のため、校則は比較的厳しめの印象があります。ただし保護者からすると「ちょうどよい、必要な厳しさ」と感じる方が多いようです。
携帯電話・スマートフォンの持ち込みは許可されていますが、校内での使用には制限があります。服装については指定の制服があり、規定に沿った着用が求められます。
規則は生徒たちが安心して学校生活を送るためのものであり、過度に厳しいものではなく、バランスの取れた校則となっています。
制服
青山学院横浜英和の制服は、清楚で品格のあるデザインです。
冬服
紺色のブレザーに、チェックのスカートまたはスラックス、白いブラウス、リボンまたはネクタイを着用します。品格のある伝統的なデザインで、多くの生徒や保護者に好評です。
夏服
白を基調とした爽やかなデザインで、夏の暑い時期でも快適に過ごせます。
2018年の共学化に伴い、男子の制服も新たにデザインされ、男女ともに清潔感のある制服となっています。
進学実績
青山学院横浜英和中学高等学校は、青山学院大学への系属校推薦を中心に、多様な進路実績を持っています。
2024年度(最新)進学実績
青山学院大学への進学
2024年度は卒業生239名のうち、約60%(122名)が青山学院大学への系属校推薦資格を取得し、106名が青山学院大学へ進学しました。
青山学院大学への進学者の学部別内訳は以下の通りです:
- 文学部:15名
- 教育人間科学部:5名
- 経済学部:2名
- 法学部:17名
- 経営学部:18名
- 国際政治経済学部:13名
- 総合文化政策学部:13名
- 理工学部:7名
- 社会情報学部:6名
- 地球社会共生学部:3名
- コミュニティ人間科学部:1名
学部選定については、社会的自立のためのキャリア選択が多く見られるのが本校の特徴です。医師というキャリアを選択し、医学部に進学した者、獣医師、薬剤師を選択した者、また、世界との交流に目を向けた外国語系の学部など、本校の個々に対応したキャリア教育が実を結んでいます。
他大学への進学実績
2024年度は、青山学院大学以外の大学にも多数合格しています。
国公立大学:東京外国語大学1名、横浜国立大学2名
私立大学:早稲田大学4名、慶應義塾大学8名、上智大学1名、東京理科大学8名、国際基督教大学2名、明治大学9名、立教大学12名、中央大学7名、法政大学5名、学習院大学2名など、早慶上理ICUに23名、GMARCHに35名(青山学院大学を除く)が合格しています。
医学部医学科:愛知医科大学1名、杏林大学1名、聖マリアンナ医科大学1名、昭和大学1名、帝京大学1名の計5名が合格しています。
海外大学:Camosun college 1名、The University of Western Australia college 1名
女子大学:東京女子大学2名、日本女子大学6名、津田塾大学3名、昭和女子大学7名、大妻女子大学6名、フェリス女学院大学6名、東洋英和女学院大学5名など、多数の合格者を輩出しています。
内部進学の特徴
青山学院横浜英和の内部進学率は約60%です。系属校推薦資格を得るには、高校3年間の成績が最も重要で、特に英語が鍵を握ります。
内部推薦資格を保持したまま外部の大学を受験することは認められていないため、生徒は早い段階から進路について真剣に考える必要があります。
中学から高校へは、成績や出席状況など一定の条件を満たせば、ほとんどの生徒が内部進学することが可能です。
入試情報
入試の特徴
青山学院横浜英和中学校の入試は、基本から標準レベルが中心となっていますが、設問数が比較的多く、速く正確に設問を解答することが求められています。
神奈川のMARCHの系列校として人気を集めており、特に最終日の試験では2024年は6倍、2023年は9倍の倍率となり、人気が加熱しています。
2024年度特徴的だった問題
大問3の最後の記述問題では、フェアトレードに関して語句指定がある中で解答する問題でした。語数指定はないものの100字程度で的確に説明する必要がある、差がつく問題でした。もちろんしっかりと準備ができていれば十分得点できる問題です。
入試日程(2026年度)
帰国生入試(第1回)
- 試験日:2025年12月1日
- 募集人員:10名
- 試験科目:3科(国語・算数・英語)
帰国生入試(第2回)
- 試験日:2026年2月1日(日)午前
- 募集人員:若干名
A日程(一般入試)
- 試験日:2026年2月1日(日)午前
- 募集人員:70名
- 試験科目:4科(国語・算数・社会・理科)
B日程(一般入試)
- 試験日:2026年2月3日(火)午前
- 募集人員:40名
- 試験科目:4科(国語・算数・社会・理科)
重要な変更点
2025年度より入試が変更されました。一般入試はこれまで2月1日から3日までの3日間で行っていましたが、2日の入試を廃止しました。できるだけ第一志望の受験生が受けやすいようにという思いから、2月1日は定員70名、2月3日は定員40名と、各日とも10名ずつ増やしました。
また、帰国生への門戸を広げるため、12月3日に帰国生入試の1回目を新設しました。定員は10名で、英語が得意な帰国生の方に受けていただきたいと考えており、英語の試験も行います。
募集要項
募集人員
- 帰国生入試(第1回):10名
- 帰国生入試(第2回):若干名
- A日程:70名
- B日程:40名
出願方法
Web出願となります。出願期間は試験日の約1ヶ月前から開始されます。
受験料
1回につき25,000円
入学手続き
合格発表はインターネットで行われ、合格書類は郵送されます。入学手続きは2月5日頃までで、他校の結果を待ってから手続きができます。
入学辞退者は3月31日までに申し出れば、施設費(12万円)を返金してもらえます。
学費(年額概算)
詳細は学校公式ホームページでご確認ください。
当日の対応
校門を抜けたところで待機する場合がありますが、暖房器具が用意されるなど、配慮が行き届いています。係員が多くいて、受験会場を案内してくださいます。
父母控室はブリテンホールとスチューデントセンターオリーブ2Fにあり、受験番号ごとに控室が分かれています。ブリテンホール内は適温で、1席おきに座れます。飲食は飲み物のみ可能です。
詳細な募集要項は、必ず学校公式ホームページでご確認ください。
おすすめポイント
1. 144年の歴史と伝統
1880年創立、144年の歴史を持つ伝統校です。「心を清め 人に仕えよ」という校訓のもと、キリスト教に基づく人格教育を実践してきました。
2. 青山学院大学の系属校
2016年に青山学院大学の系属校となり、約60%の生徒が青山学院大学への系属校推薦資格を取得しています。青山学院大学の多様な学部への進学が可能です。
3. 充実した進学実績
2024年度は青山学院大学へ106名が進学したほか、早慶上理ICUに23名、医学部医学科に5名、GMARCHに35名が合格するなど、多様な進路を実現しています。
4. キリスト教教育
毎朝の礼拝から1日がスタートし、6年間毎日聖書に触れる中で、キリスト教の考え方や価値観を学びます。豊かな人間性を育む教育が実践されています。
5. 充実した学習サポート
1年生から補習が充実しており、補講や土曜セミナーなど多くのサポートプログラムがあります。放課後の質問対応も丁寧で、学習の遅れを心配する必要がありません。
6. グローバル教育
オーストラリアやイギリスへの語学研修、海外姉妹校との交流など、グローバルな視野を育む教育プログラムが充実しています。
7. 完全給食制
生徒も教職員も同じメニューの給食を食べることができます。季節や行事ごとの特別なレシピもあり、食育にも力を入れています。
8. 豊かな自然環境
横浜みなとみらい21を見渡せる蒔田の丘に位置し、豊かな自然に囲まれた環境で学ぶことができます。都会の利便性と自然環境を兼ね備えた理想的な立地です。
まとめ
青山学院横浜英和中学高等学校は、1880年創立、144年の歴史を持つ伝統校です。「心を清め 人に仕えよ」という校訓のもと、キリスト教に基づく人格教育を実践してきました。2016年に青山学院大学の系属校として新たなスタートを切り、2018年からは女子校から共学校となり、常に進化を続けています。
完全中高一貫教育を実施し、高校からの生徒募集は行っていません。毎朝の礼拝から1日がスタートし、6年間毎日聖書に触れる中で、キリスト教の考え方や価値観を学び、豊かな人間性を育みます。
青山学院大学の系属校として、約60%の生徒が青山学院大学への系属校推薦資格を取得しています。2024年度は106名が青山学院大学へ進学し、文学部から理工学部まで、多様な学部に進学しています。学部選定については、社会的自立のためのキャリア選択が多く見られるのが本校の特徴で、個々に対応したキャリア教育が実を結んでいます。
約40%の生徒は青山学院大学以外の大学に進学しており、2024年度は早慶上理ICUに23名、医学部医学科に5名、GMARCHに35名が合格するなど、多様な進路を実現しています。
1年生から補習が充実しており、補講や土曜セミナーなど多くのサポートプログラムがあります。放課後の質問対応も丁寧で、きめ細やかな学習サポート体制が整っています。
グローバル教育にも力を入れており、オーストラリアやイギリスへの語学研修、海外姉妹校との交流など、グローバルな視野を育む教育プログラムが充実しています。ICT教育も推進されており、一人一台のタブレット端末を活用した授業が展開されています。
生徒も教職員も同じメニューの給食を食べることができ、季節や行事ごとの特別なレシピもある完全給食制も魅力です。食育にも力を入れ、食を通じた教育を実践しています。
横浜みなとみらい21を見渡せる蒔田の丘に位置し、豊かな自然に囲まれた環境で学ぶことができます。都会の利便性と自然環境を兼ね備えた理想的な立地で、充実した6年間を過ごせます。
中学受験を目指すお子様にとって、青山学院横浜英和中学高等学校は、144年の伝統とキリスト教精神に基づく人格教育、青山学院大学との連携、充実した学習サポート体制により、確かな学力と豊かな人間性を育み、多様な進路を実現できる学校です。「心を清め 人に仕えよ」の精神のもと、他者のために尽くすことの大切さを学び、社会に貢献できる人材として成長することができるでしょう。
学校説明会やオープンスクールなどのイベントに参加して、ぜひ実際の雰囲気を体験してみてください。青山学院横浜英和の教育理念や校風が、お子様の成長に合っているかをご確認いただくことをおすすめします。
中学受験に挑戦される皆さまを応援する気持ちを込めて、参考にしていただき、少しでもお役に立てれば嬉しいです。ただし、最新情報や正確な内容については、本記事と異なる場合があります。入試情報や学校行事の詳細は、必ず各学校の公式ホームページでご確認ください。

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